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カセットテープの第三勢力 ~That's編~ [なつかしのカセットテープ]

国産カセットテープの第一勢力をTDK、マクセル、SONYとすれば、第二勢力はフジ、DENONといったところでしょうか。

そしてメタルテープ時代の1980年代には、第三勢力ともいうべき新たなブランドが参入してきます。

それが、That'sとKonicaです。

まずは、That's(太陽誘電)から語っていきましょう。

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That'sブランドは続くよどこまでも?

今でこそ、CD-R/RWやDVD-R/RWメディアの一流メーカーとして知られていますが、当時はおそらく胡散臭い感じで受け止められていたのではないでしょうか。

当時同級生とのあいだでも「太陽誘電?」「なにそれ~、変な名前だね~」という会話をしていました。

玉置浩二さんをCMに起用してから徐々に浸透してきました。

店頭価格は、TDKやマクセルより3~5割くらい安かったのではないでしょうか。

太陽誘電の公式サイトを見ても、CD-R/RWやDVD-R/RWメディアについての歴史は書いてあるのですが、カセットテープについては触れられていません。
決して黒歴史ではないと思うのですが・・・。

私が持っているThat'sのテープはほぼ全てメタルです。その理由は当時That'sのカセットテープはメタルしかなかったんです。それに手ごろな値段だったことも気軽に買えた理由の一つです。
なにせTDK ADより安くメタルテープが手に入るのですから、誰もがなりふり構わずThat'sまっしぐらとなるでしょう?

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買わずにはいられないくらい安かった!

さて肝心の品質ですが、ハーフ成型技術に少々難があるのかわかりませんが、TDKに比べて走行安定性に欠けます。
なので大事な録音には向いていないです。

私は主にFM録音用途で使用していましたが、十分役目を果たしてくれました。
腐ってもメタルですからね。

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That'sメタルテープ勢ぞろいです ~MR MR-X MG-X EVE IV~

That'sテープが走行安定性に欠ける理由の一つは、奇抜なデザインの左右非対称なハーフのせいだと思うのです。

ハードロックグループKISSのボーカル、ポール・スタンレーのメイクを連想するのは私だけでしょうか?

他メーカーとの差別化を図りたかったのでしょうが、肝心の品質が低下しては元も子もありません。

でも音質はさすがメタルだけあって、高域の伸び抜群です。

テープ表面の光沢も良好です。

これならデッキのヘッドも汚れないでしょう。

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TDK MAとテープ表面の光沢を比べました。

ただ、TDK MAのほうがさらに光沢良好です。

That'sはカセットテープ業界のB級グレードとしてふさわしいのではないでしょうか。

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1983年の雑誌広告 最初は ' が赤くなかったんです


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コメント 2

マジュニア

当時いろんなカセットデッキでいろんなカセットテープを使いましたが
That'sのカセットテープが一番割安で高音質だった記憶があります
確かにメーカーはTDKが一流メーカーでしたが
特にハイポジのメタル磁性体を使ったタイプが価格が割安の割に
お買い得だった気がします
tdkはハイポジが帯域バランスが広域寄りでしたね
ただどちらもカセットデッキのメーカーを選ぶことなくコンスタントに
実力を発揮できるという点ではどちらも優れていた記憶があります

なので私的には僕はThat'sばかり使っていました
by マジュニア (2024-03-10 09:24) 

True

マジュニアさま コメントありがとうございます。
そうでしたね、忘れていました。
メタル磁性体なのにハイポジテープだったこと。
使い方としては贅沢だったと思います。
一度使ってみたかったです。
by True (2024-03-10 11:37) 

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