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首都圏FM放送局の電波飛距離(航空機内編) [遠距離受信]

これまで西日本のFM電波飛距離について調べてきましたが、だいたい決着がついて、このブログでもすでに報告しております。

超簡単にまとめますと、西日本の出力7kW以上のFM放送およびFM補完放送の電波は異常伝搬でなくても500km離れた地点で受信可能というものでした。

では東日本のFM電波飛距離はどうなんでしょうか。

東京タワーは元々関東一円100km圏内の放送エリアを目的に建設されていて、FM放送局では現在TOKYO FMとInter FM(ともに10kW)の送信アンテナがあり、TOKYO FMは2013年から最上部の海抜351mの位置に設置されていますが、Inter FMは海抜260mくらいの位置に設置されています。これでは可聴エリアにかなりの差が生じると思われます。

一方、東京スカイツリーから送信されるFM(補完含む)放送は周波数の低い方からJ-WAVE, NHK-FM, TBSラジオ、文化放送、ニッポン放送(全て出力7kW)です。前者2つが地上550m、後者3つが地上500mに送信アンテナがあります。東京タワーよりアンテナ位置が200m高いので出力7kWでじゅうぶんと思われます。

東京タワーからのFM放送の電波は北の方向へ300km以上飛んでいるらしいのですが、西の方向へ300kmすなわち関西まで飛んでいるという報告は見たことがありません。送信アンテナの指向性も関係していると思われます。

ここに興味深い1956年の報告資料があります。

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1956年の「無線と実験」から

当時の報告によれば、東京タワーからのTBS(当時はラジオ東京)のテレビ映像を260km離れた名古屋市内で受信したというもの。アンテナは10素子八木の2段スタックで受像機は市販の真空管テレビです。

TBSテレビの映像周波数は183.25MHzなのでおそらくFM放送の電波も名古屋までは確実に届いているはずです。

それならば、おそらく関西までも届いているのではないかということで実際に確認してきました。

といってもどこに行けばいいのかわからないし、ネットで見たあべのハルカスでの受信報告では東京どころか名古屋のFM局すら受信出来ていなかったので無駄足になると思い、手っ取り早い航空機内での受信調査です。

フライトは北九州-羽田の往復で使用したラジオはFM受信性能が優れたSONY XDR-64TVです。

結論から言うと、スカイツリーからの電波(文化放送91.6MHz)は奈良と大阪の中間地点上空まで確認できましたが、東京タワーからの電波(InterFM897)は知多半島上空までしか確認できませんでした。400kmは届いてないみたいです。

ただ、興味深い発見がありました。

それは、ラジオ日本のFM補完放送(92.4MHz 5kW)が400km超の神戸上空まで聴けたことです。

そこで関西在住のFM-DXerにお願いしたいのは、91.6MHzの文化放送か92.4MHzのラジオ日本狙いでチャレンジしてほしいということです。好条件がそろえば受信できるのではないでしょうか。



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