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そつがないおすすめBCLラジオ~RF-2600~ [BCLラジオ]

45年のBCL人生でベストラジオを選べと言われたら、私はプロシード2600を選びます。

総合的に見て素晴らしく優等生なのです。

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まず、存在感のある大きさと洗練されたルックス。

前作のプロシード2800と4800がブラック筐体を採用してスピーカー部分がメッシュグリルでこれは当時のナショナルステレオラジカセRS-4250と統一化されたデザインになっており、黒に赤のデジタルカウンターがマッチしていました。

プロシード2600は(おそらく省電力化された)緑色デジタルカウンターを採用していたので、ブラック筐体では違和感が生じたのか、以前主流だったグレーっぽい筐体に戻っております。

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デジタルカウンターを強調しすぎず、それでいてFM/SW/MWオールバンド周波数表示可能なのに低価格を実現したという実に奥ゆかしいラジオです。

ジャイロアンテナこそついていませんが、十分な大きさのフェライトバーアンテナを内蔵しており中波の感度・選択度は良好です。ループアンテナと組み合わせれば素晴らしい中波DXが堪能できます。

FMワイドバンドには対応していませんが、感度・選択度ともに十分で音も良いので、長時間のリスニングでも耳が疲れることはありません。

RF-2600にまつわる話題をひとつ紹介します。

RF-2600が発売されたのは1978年でして、実はこの年にこのラジオが発売されたのには理由があるのです。

1978年11月23日の全国一斉周波数変更により中波ラジオ放送の周波数間隔が10kHzから9kHzに変更され、それまで10kHz単位でキリの良かった数字が覚えにくくなりました。

たとえば文化放送は1130kHzから1134kHzになってしまったのです。

そこに目を付けたのがナショナルです。

その証拠に当時の中波放送局のベリカードにはプロシード2600の広告が入っているものが多いのです。

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山形放送、宮崎放送、ラジオ関西、岩手放送、札幌テレビ放送のベリカード

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キャッチコピーは「MW1kHz直読、待望のオールバンドデジタル選局メカ」です。

SONYも対抗馬として通信機型のICF-6800とICF-6700を相次いで発売しますが、皮肉なことに高性能化とは裏腹にBCL人気が低下してきていたので、中学の同級生ではO君が一人ICF-6700を買っただけで盛り上がりに欠けました。

筐体が大きくて持ち運びが不便なので自分の部屋だけで楽しんでいたようです。


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デジアナBCLラジオの良さ~RF-2800編~ [BCLラジオ]

デジアナというと普通は腕時計のことを指しますが、ラジオの世界でもデジアナはあります。

1975年くらいまでのラジオは大雑把な周波数スケール表示が当たり前でしたが、一部の通信機型高級機にはデジタル表示ができるものもありました。

例えば SONY CRF-320 や YAESU FR-101D などです。

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CRF-320は32万円!

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YAESU FR-101ディジタル 14.5万円

しかしこれらはとても高価で、少年が気軽に持てるようなものではありませんでした。

当時ご褒美として親から買ってもらえる価格の壁は5万円だったと思います。

ほとんどのラジカセが5万円以下でしたからね。

1980年代に入ると周波数をテンキーで打ち込んで一発選局できる夢のようなPLLシンセサイザー方式ラジオをSONYがなんと5万円以下で発売します。(ICF-2001やICF-7600Dなど) これはかなり衝撃的でした。

その後、BCLラジオはPLLシンセサイザー方式が主流になるのですが、デジタル過渡期ともいえる1970年代後半にはデジアナ方式のラジオが主流になった時代がありました。

機種でいうと、Nationalのプロシード2800、4800、2600や、SONYのICF-6800、6700、6500などです。

なかでもRF-2800(通称プロシード2800)は初めて5万円を切ったデジタル表示のラジオでした。

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実はナショナルステレオラジカセRS-4250とそっくりなデザインなのです

RF-2800は思い出深いラジオでして、ラジオの製作の個人売買コーナー「売ります・買います」で買ったラジオでした。

売り主の梱包が悪くて届いたときにはラジオ内部で何か部品が外れているようなカラカラと音がしてました。(◞‸◟)受信は問題なくできたのでそのまま使っていましたが・・・。

デジアナ方式のラジオの欠点は一度同調しても時間とともに周波数がずれてくることですが、逆に言えばこれがデジアナの良さでもあります。ときどき人の手で修正しないと一人前にはなれないという人間味あふれた温かさです。

デジアナ以降のICF-2001やICF-7600Dなどの一発選局可能なPLLシンセサイザー方式ラジオの登場とともにBCL黄金時代は終わったような気がします。

手探りで放送局を探すことがBCLの面白さを引き立たせていたのに、誰でも簡単に選局できるようでは趣味として成り立たなくなってしまったのです。

まるで魚釣りの世界に似ていると思うのです。苦労せずに誰でも大物が釣れたら面白さ半減ですよね。

ただ、デジアナBCLラジオはメモリーはついておらず、基本的にアナログ感覚で使えますから選局の楽しみは十分味わえます。

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BBCの11955kHzは”ひびくゴンゴンビッグベン”という語呂で覚えました(^-^)/

次回は私の大好きなデジアナラジオRF-2600を紹介予定です。


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七宝焼テーマソング「熱量のアイリス」MVに写っているラジオは!? [BCLラジオ]

今朝、某局全国版ニュースをぼーっと見ていました。

七宝焼職人の美人さんのインタビュー映像が出て・・・

私の目を釘付けにしたのは背後に写っていたラジオです。

一瞬でクーガ112(RF-1120)と判りました。

このラジオですよ。↓↓

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これは私が持っている一台です。

cougar112(RF-1120)1975年発売 標準価格 21,000円
FM/TV/MW 3バンド MWジャイロアンテナ搭載

2人の職人さんがいる仕事場の壁際に置いてあって、わりと目立ちます。

まあラジオ本体がシルバーであることも一役買っているとは思うんですけどね。

ロッドアンテナもちゃんと伸びているので、単なる飾りではなく実用していると思います。

45年間ここでずっと鳴り続けていたとしたら感動ものですね。

でも何故クーガ115でなくて、レアな112なのか?

テレビを置くと仕事にならないし、でも音声だけは聞きたいっ!という欲求に駆られてVHF1~12chTV音声受信できるこの機種になってしまったのではと勝手に推測します。

しかしこのラジオでも10年前からテレビ音声は聞けなくなってしまっているんですけどね。

ニュースでは仕事場でのMV撮影の様子も写っていたので、もしやと思いYouTubeで確認したら、やはりクーガ112が写っていましたよ。

七宝焼も歌も大々的にプロモーションしているみたいです。

一応リンク張っておきます。


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